2学期始業式式辞「なんくるないさじゃ、何ともならない」
- 公開日
- 2010/09/01
- 更新日
- 2010/09/01
校長メッセージ
今日から2学期の始まりです。1学期の終業式に9月1日に元気な顔で合いましょうと皆さんに話をしました。その言葉どおり、今日は皆さんの元気な顔がそろい、2学期が始まることをたいへんうれしく思います。
夏休みに中には、部活動の大会が行われ、3年生を中心に大活躍をしました。郡大会・県大会・東海大会をすべてあわせて、団体と個人で優勝を9、準優勝を11,3位を9、勝ち取ってきました。男子体操部は、全国大会7位という、成中64年間の歴史のなかでも特筆する偉業を達成しました。また、2年生を中心にした新チームとなって、夏休み中に練習に励み、8月のいろいろな大会で賞を勝ち取っています。まさに、部活動において成中旋風が吹いた夏休みでした。
さて、二学期のスタートにあたり、皆さんに送りたい言葉があります。それは「なんくるないさじゃ、何ともならない」という言葉です。この言葉は、沖縄の興南高校の野球部、我喜屋優(がきや・まさる)監督の言葉です。
我喜屋監督は、沖縄興南高校を今年の春と夏の甲子園で連覇を果たした名監督です。「なんくるないさじゃ、何ともならない」という言葉の意味ですが、「ないくるないさ」とは沖縄県の言葉で、「なんとかなるさ」という意味です。ですから、「なんくるないさじゃ、何ともならない」とは「何とかなるさの気持ちでは、何もできない」という意味になります。
我喜屋監督が、興南高校の監督に就任した当初は、選手が朝食を取らなかったり、寝坊して練習に参加できなかったりがよくあったそうです。選手は、「何とかなるさ」という気持ちで練習をしており、生活態度も「何とかなるさ」の気持ちでいい加減だったそうです。そこで、我喜屋監督は、寮の消灯時間を1分過ぎることも許さないほど厳しい態度で選手を指導してきたそうです。夏の県大会では、部の約束を守れなかった主力選手の練習を禁じたこともあったそうです。
生活態度をきちんとする、約束を守るといった厳しい指導を受け、チームは春夏連続全国優勝という偉業を達成します。
主将としてチームをまとめたある選手は、「私生活はどこのチームにも負けないから、大舞台になるほど平常心でできる」と言っていました。これは、選手が生活態度をよくして、いい加減に取り組んでこなかったから、甲子園でピンチになっても自分自身をきちんとコントロールできたということです。
さて、今は野球を例にとって話をしましたが、皆さんには今取り組むべきこと、取り組んでいきたいこと、それぞれにあると思います。「なんくるないさじゃ、何ともならない」の言葉のとおり、これから自分が取り組むべきことは、「何とかなるさ」という気持ちで取り組んでいたら何ともならない、と思います。目標実現はほど遠いと思います。2学期のスタートの今日、自分自身をきちんとコントロールできるように、これまでの自分の態度を見直していきましょう。