命の講話(4月6日着任式講話)
- 公開日
- 2009/06/19
- 更新日
- 2009/06/19
校長メッセージ
皆さんとの初めての出会いのこの場で、私から皆さんに考えてもらいたいメッセージがあります。
それは「命」ということです。
皆さんは、これまで13年間14年間、なかには15年間、体に命の灯火を燃やしながら、生きてきています。体が動くこと、笑うこと、泣くこと、それは生きている証拠です。命の灯火は、お父さんとお母さんから授かったものです。お父さん、お母さんはそのまたお父さん、お母さんから授かったのです。
知っていますか、聞いたことがあるかもしれません。お母さんのお腹の中にいる赤ちゃんは、妊娠5カ月でお母さんの声がわかるようになるそうです。お母さんの気持ちも伝わっているようです。お母さんが穏やかな気持ちでいるとお腹の中にいる赤ちゃんの体に穏やかな気持ちが伝わっていき、お母さんが不安になっていると不安な気持ちが赤ちゃんに伝わっていくというのです。お母さんの心は赤ちゃんの心とつながっているのです。
お母さんは一人で生きているのでないのですから、お父さんや家族、周りの人とのふれあいがお母さんの心に影響をあたえるのは当然です。お母さんがふれあう人の心がお母さんに伝わり、その心が赤ちゃんに伝わる。皆さんの命の灯火は、生まれる前からいろいろな人と心のつながりがあるとっても大げさではないでしょう。
そう考えたとき、命は心のつながりであり、命を大切にするということは自分や相手を大切にすることと言えるでしょう。
詩人 大倉雅恵さんが「いのち」と題して詩を書いています。紹介します。
いのち
わたしはたくさんの人に守られて生きている
家族や友人やたくさんのたいせつな人たちに
ほんの少しすれちがっただけの人にも
わたしは励まされる
わたしはたくさんの生きものに
守られて生きている
だいすきな動物たちにも
草や木や花や虫に
わたしは元気づけられる
わたしはいのちのもつ強さに
守られて生きている
自分の命を大切にすることは人の命を大切にすることになるのです。人の命を大切にすることは自分の命を大切にすることになるのです。そしてそれは心を大切にするということなのです。
以上で話を終わります。
平成21年4月6日 校長着任式にて