一つの言葉 一つの言葉遣い
- 公開日
- 2011/12/12
- 更新日
- 2011/12/12
校長メッセージ
12月4日から10日まで人権週間でした。各学級で道徳の時間などをつかって,人権について考えたことだと思います。
人権週間は、1948年12月10日に国際連合で世界人権宣言が採択されたこと記念して、人権尊重の意識を世界中の人々がもってもらうために定められた強調週間です。
私たちは残念ながら,知らず知らずにうちに人権を傷つけてしまっていることがあります。知らず知らずのうちに傷つけているのは,言葉と言葉遣いです。
相手を傷つけてしまう言葉,これは皆さんに具体的に言わなくてもわかると思います。
言葉遣いでも相手を傷つけてしまうことがあります。例えば,失敗した相手に,「そんなこともできないの」と声をかける。「○○さんなんか・・・どうせ・・・」と声をかける。言われた相手は,自分を否定された気持ちになってしまいますね。「大丈夫だよ」「ドンマイだよ」と言われると,救われた気持ちになりますね。
使う言葉,そして言葉遣いにはその人の心が表れるものです。先に言った「そんなこともできないの」という時の気持ちは,相手を見下している気持ちがあり,失敗したことを責める気持ちがあるのではないでしょうか。「ドンマイ」「大丈夫だよ」という気持ちには,失敗したこと認め,許す気持ちがあるのではないでしょうか。言葉と言葉遣いによってそういう気持ちが伝わります。
逆に言えば,人に対して思いやりの心を持っている人であれば,自然と使う言葉も言葉遣いもあたたかいものになるでしょう。一つの言葉,一つの言葉遣いは,その人の心を写しているものといえると思います。
そのことをよく表している有名な詩があります。映画「男はつらいよ」でフーテンの寅さんが、家族が喧嘩し仲直りしたときにつぶやいています。
一つの言葉でけんかして
一つの言葉で仲なおり
一つの言葉で頭が下がり
一つの言葉で笑い合い
一つの言葉で泣かされる
一つの言葉はそれぞれに一つの心をもっている
きれいな言葉はきれいな心
やさしい言葉はやさしい心
一つの言葉を大切に
一つの言葉を美しく
以上で話を終わります。
12月12日月曜集会にて(人権講話)