「負けるための練習」6月22日朝会講話
- 公開日
- 2009/06/22
- 更新日
- 2009/06/22
校長メッセージ
1学期も3ヶ月がすぎ、1か月足らずとなりました。4月、みなさんは上の学年に進級や中学校に入学したときに新しい決意をもったことと思います。教室にはそのときの決意が貼られている学級もありますね。
3ヶ月たった今、どうですか、その時の決意がまだ胸の中にしっかりとありますか。4月からの3ヶ月間、いろいろなことがあったと思います。中には、その時思った決意がだんだん薄れてしまっている人、やる気をうしないかけている人がいるかもしれません。体育祭後、全体的に欠席が多かったり、授業中や部活動のときに、集中力をなくしたりしている生徒をちらほらみかけてそう感じました。
うまくいかないときは誰にでもあるものです。うまくいかないとき、失敗をしたとき、私は、「あいだみつを」の「まけるための練習」という詩をよく思い出します。あいだみつをは書道家でもあり、詩人でもあります。今日はみなさんにその詩を紹介したいと思います。「まけるための練習」という詩は、人としての生き方を柔道にたとえています。
その詩の一部を読みます。
柔道の練習は受身 受身とは投げ飛ばされる練習
人の前でたたきつけられる練習 人の前でころぶ練習
人の前で負ける練習です
つまり 人の前で失敗したり 恥をさらす練習です
自分のカッコの悪さを 多くの人の前で ぶざまにさらけ出すことです
柔道のきほんではカッコよく勝つことを教えない
素直にころぶことを教える いさぎよく負けることを教える
長い人生にはカッコよく勝つことよりも ぶざまに負けたり
だらしなく恥じをさらすことのほうが はるかに多いからです
だから柔道では 初めに負け方を教える
しかも 本腰を入れて負けることを教える
その代り ころんでもすぐ起き上がる
負けてもすぐ立ち直る
それが受身の極意 極意が身につけば達人だ
詩をきいてどう感じましたか。今の自分の気持ちにぴったりだと感じた人もいると思います。詩はこの後も続きます。一度読んでみてください。
あいだみつをは、詩「まけるための練習」のなかで、人生は勝つことよりも負ることの方が多いから、まけることを学んでおきなさい。負けてもころんでもすぐに起き上がる。負けてもすぐに立ち直ることが大切だといっています。
さて、4月からみなさんはたくさん負けたり、つまずいたりしましたか。そのたびに立ち上がったり、立ち直ったりすれば、強くなれる。
1学期の残り1ヶ月の間には、勉強でも部活動でも生徒会活動でも大きな取組がありますね。そのときに強い姿を見せてほしいと思います。
平成21年6月22日朝会にて